弁別素性表記 (べんべつそせいひょうき、英:Phonetic Feature Notation (PFN))は、ヒトの言語音を記述するための表記法である。
PFNは、複数のチャンクから構成され、デフォルトで等しい継続時間を持つ。 チャンクはアプリケーション定義の方法で区切られるが、通常は改行文字を使う。
各チャンクには対応する自然言語の文字を指定でき、|(U+007C)で区切る。 継続時間を変更する場合は、1を基準とした継続時間を=(U+003D)に続いて小数で記述する。
チャンク全体が無音の場合は.(U+002E)を置く。
チャンクにモーラ(拍)を割り当てた例。母音のみのモーラは継続時間を短くしている。
オ|=0.8 o5L7v 7 ! 5 p0 0 A0 +10 A オ|=0.8 o5L7v 7 ! 5 p サ|Fv0c5 +40 c5 +10 v0c0 +10 f5o9v 7 ! 5 p カ|f0v0c +20 c0 +20 v0 +10 f5o9v 7 ! 5 p 7 A ^ A0 |.
時刻はチャンク内の相対値で表す。初期状態では現在位置はチャンク始点を指す。
| パターン | 例 | |
|---|---|---|
| 0 | 0 | チャンク始点に移動 |
| \d | 3 | チャンク全体の30%時点に移動 |
| \d\d | 45 | チャンク全体の45%時点に移動 |
| \^ | ^ | チャンク終点に移動 |
| \+\d | +10 | 現在位置から終点方向に10ms移動 |
| \-\d | -10 | 現在位置から始点方向に10ms移動 |
例
A1 +10 A2 5 A3 +10 A4 A5 +20 A6 ^ -10 A7
本文書内で「割合を指定する」と記載されている場合、以下の3種類の指定方法とする。
| パターン | 例 | |
|---|---|---|
| \d | A3 | 10に対する割合 (例:30%) |
| \d\d | A45 | 100に対する割合 (例:45%) |
| なし | A | 100% |
パラメーター指定された2点間は線形補間される。 ただし、最初のパラメーター指定点より前や、最後のパラメーター指定点の後は、最も近い指定点の値となる。
例: ピッチ変更
3 P4800 7 P5000
ただし、途中で無音(A0)がある場合は補間されない。
Pに続き数値をcentで指定する。 (1オクターブは1200cents、12平均律の半音は100cents)
pに続き割合を指定する。実際のピッチは別途指定する。
Aに続き割合を指定する。
有声・無声の度合いは、vに続いて割合を指定する。 また、声門閉鎖の度合いは、gに続いて割合を指定する。
| PFN | IPA | |
|---|---|---|
| v0 | ḁ | 無声音 |
| v5 | a̤ | かすれ声 (TODO) |
| v / g0 | a | 有声音 |
| g5 | a̰ | きしみ声/Creaky voice (TODO) |
| g | ʔ | 声門閉鎖音 |
例: 声門摩擦音[hä]は、f5o9v0 +50 v0 +20 f5o9v (母音を無声化したものを子音とする)
前舌・後舌の度合いは、fに続き割合(前舌ほど大)を指定する。 広さ(高さ)はoに続き割合(広いほど大)を指定する。
例: 前舌狭母音[i]は、fo0vであるが、o0は省略できるためfvとなる。
舌背音はfに続き割合(軟口蓋=f0、硬口蓋=f)を指定する。 舌端音はFに続き割合(硬口蓋=F0、歯茎=F)を指定する。
例: 硬口蓋音[jä]は、fv +70 f5o9v(子音はfv +70)である。
調音位置を区間で指定する場合、eとf/Fを併用する。
eが未指定の場合、f/Fと同一の値が指定される。
例: [ɡʲi]は、調音位置が軟口蓋〜硬口蓋の破裂音のため、f0ecv +20 fv→f0は省略可能なため、ecv +20 fv。
Lに続き割合を指定する。
円唇母音または唇音化子音で使用する。
rに続き割合を指定する。
R音化母音またはそり舌子音で使用する。
aに続き割合を指定する。
sに続き割合を指定する。
nに続き割合を指定する。
n0は口音、nは鼻音(口腔閉鎖)、n5で母音を発すると鼻母音となる。
cに続き割合を指定する。
c0は閉鎖なし、cは調音位置で完全に閉鎖する。
c5を維持することで摩擦音となる。
閉鎖状態から閉塞度95%以下に遷移するとき調音位置に応じた破裂音が発生する。 円唇度85%以上で閉鎖を開放すると両唇破裂音となる。
上記のパラメーターのいずれかが指定された場合、無指定のパラメーターは前回指定と同じ値となる。
ただし、F/f/e/o については以下の通り。
!は、声調p/P、声量Aと声門閉鎖度v/gを除き直前で指定したパラメーターを、その時刻において指定しなおす。
例
f5o9v 8 !
以下のコードと等価である。
f5o9v 8 f5o9v
TODO
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